アダルト ボイス [萌えボイス]
 
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萌えボイス作成
 

声優名 佐藤みるく [声優詳細情報]
価格 15031円 文字数 15979文字
サイズ 60486.5 KB 公開日 2020年9月11日
声のタイプ 主導権を握られたい貴方に  ファイル形式 mp3
売れ行き
 この作品の販売回数 : 0回
タイプ アダルト作品
作品内容
 女性切腹のお話。

台詞
落桜 中山久美子
美少女ふたりが、はらわたを引き出し、苦痛に崩れようとする体を必死に支えている姿はあまりにも凄絶で、しかもあまりにも凄艷で潔かったのです。
第一章 無念切腹

燃え盛る炎

ゆっくりと顔をおこしたお藤の方の美貌には、はっきりと妖艶な微笑が漂い、それが何か白い牡丹の花のようなあでやかさと、厳しい美しさとを取り混ぜた、言い知れぬ感動を、見る者の心に湧き上がらせたのでした。そして今や、その感動がお方様の心の激しさが燃え盛る炎となって、静かに正座するお藤の方の周囲で渦巻いたのでした。

ほとんど全員が呆気に取られている間に、懐にもろ手を取ったお藤の方は、一気に白衣のもろ肌を押し脱いでしまったのです。「オオッ!」という、ほとんど叫び声に近いものが、ご家老たちの口からほとばしり出たのです。
その声を聞いてか聞かずか、少しもためらわず、お藤の方は、単衣を厚い広く張った腰際までギューッと押しやり、惜しげもなく裸身を灯火の下にさらしたのでした。

輝く裸身
ご家老たちの目には、いやが応でも、お藤の方の輝く裸身が押し入ったのです。かつてお殿様のご寵愛を一身に集めた美貌と美しい肉体には、公卿の出という、なんともいえない侵しがたい気品が漂っていたのです。

卵形のととのった面立ちと通った鼻筋、それに冷酷さと情熱が妖しく同居して切れ長い瞳。微かにほころびている形のよい赤い唇、細くキリッと引かれた眉。そうした美貌を受け継いでいる真っ白くすき透るような裸身。一口で言えば、豊満で、きめ細かで、しかも熟れ切った二十九歳のお藤の方の肉体は、それにふさわしいものでした。
太り気味とはいっても、決して下品にだぶついている肉体ではなく、張り詰めた艶と輝きのある、内からあふれるような豊かさでした。こんもりと大きく盛り上がった乳房には、かつていかに激しくお殿様のご愛情を賜ったかを示すように、赤ずんだかさを大きくつけた硬直した乳首が高々と突き立ち、今これから行われる無残にも激しく美しい切腹の儀式への期待に燃え上がるように輝いていました。
微かに荒立つ息づかいに反応して、豊かな胸が波打つの見守る家老たちの目には生々しく映じたのです。

ぐっとくびれた腰の線を前に回すと、むっちりと大きくせり出した下腹がはっきり左右にくびれ、中央に丸い深い臍のかげりが、やや上向きに深いかげを作り荒立つ息に大きく上下していました。
お殿様以外の人目に決して触れたことのないこの豊満な裸身に、若干恐れのようなものを抱いて、家老たちはその真っ白いお藤の方の裸身に魅了されてしまったのでした。

お藤の方は、さっと右手を伸ばすと、優雅な仕草で懐剣を取り上げ、左でのひらに広げた白布に刃を充てがうと、くるくると刃を包み、しばるように固く巻きつけると、右手で逆手にかえして握り締め、左手で三方をすくい上げて腰の下にさし込んだのです。そして、そのため伸び上がるようになった姿勢のゆえに、一層せり出したようになった豊満な下腹を一思いに左手で左から右へじっとなで上げると、右手の短刀をさっと左腹に構えました。
そのままの姿勢でしばらくじっと両眼を閉じていましたが、再び開いたお藤の方の両眼に輝く光は、激しさだけでなく、あまりに深い喜びの輝きのために、人を射る迫力があったのです。今や、青白く輝く短刀は、こんもりとせり出した、お藤の方の美しい下腹の真っ白い肌をねらっています。
思わず一ひざ乗り出す家老たちの前で、さっと閃光が走ります。
「ブツッ!」はっきりとした低い物音。
「ムッ……」
刃は一気に、お藤の方の下腹に突き立ち、油のようにねっとりとした血潮がゆっくりと涌き出ると、赤黒く輝きながら肌の白さの中に一条の紛れも無い軌跡をのこして、ゆっくりと下腹を流れ下っていくのです。
忽ち、扱きの際まで流れ下った条跡は、そこで白衣の影に吸い取られたと見る間に、内側からじわじわと生々しい赤色の姿を見せ始めます。
ゆっくりと右手に力が入ると、ふくよかな腹がぐっと右に歪むように引き攣る。ブツブツとかすかな物音につれて、赤い傷口を無情な刃にかき広げられ、ムクムクと赤黒い泉が湧き出しました。
「ムッ……」なんという気丈さでしょう。切腹が永びけばそれだけ苦痛も激しものを、お藤の方は、いささかも姿勢を崩さず、わざとゆっくりと右へ引きまわそうというのです。
その意志通り、ふくよかな、弾力ある下腹はじりじりと切り裂かれ、切られる側から、はぜかえり、血潮を吐き出すのです。
「あッ……」重役の誰かの口から叫び声がほとばしりました。
見れば、お藤の方の爆ぜた傷口から、まるでひじを突き上げるようにむくりっと、艶めいた桃色の物が突き出すると見る間に、むくむくと、管状の姿を現したのです。
「ウムーッ、ウッ……アア……」
激しく刃を煽り立てるお藤の方、小刻みながら、じわじわと広がっていく傷口から波打って吐き出されるはらわた。
ここに至って、さすがにこんなに厚い下腹を掻き切る苦しさが絶頂に至ったのでしょうか、唇をつくうめきが、にわかに激しくなります。

パックリと口をあけた下腹は、ちょうど臍の真下まで大きく開き、ぐねぐねとなおもはらわたがわずかずつ、絶え間なく押し出されます。
「むッウッ、アアア……アッ……ムッ……アア」
左膝のたりでかたまってうごめいている桃色のかたまりが、ズルズルっとひざから滑り落ち、血と粘液の流れを白布の上に広げます。もはや血でべっとりの右手に赤く染めわけた布が刃を包んでいるだけで、指の間からも容赦なく血潮がしたたります。

引き出された腸
「ウッあっあっあうっアッ……ウーッ」
突然、右手の短刀をグググッと小刻みに煽り立てたと見ると、ブズブズブズっと一思いに下腹をかっさばき始めたのです。せり出した下腹の曲線が一気に断ち切られ、どっと血潮が吐き出されます。

「ア……ウッゥ―ッ、アアアッ」
全身を硬直させて、しかし右手はその激情を集中させ、容赦なく文字通りに一気に下腹を右まで引き切ったのです。ドボッというような物音と共に、どっとはらわたと血が広い傷口いっぱいに押し出されました。
「ウーム、アア……」
パックリと口をあけた傷口の下は、完全に切り離されて、めくれかえった切り傷は、黄色と桃色に縁取られ、赤黒く血をたたえる湖のまわりでわなないています。
お藤の方は左手を傷口に差し入れ、「ムーッ、オーッ!」と手当たり次第に、はらわたを掴み出すのです。ぶるんと血をはねた、ねじくれてくびれた、手首ほどもある生き物が傷口から引き出された時は、さすがのご家老も、思わず目を背けました。
「ウーッ、アアアッ」肩で荒々しく息づくお藤の方。のめりかける体を起こし、さすがに気力も絶頂に来ているのでしょう、思うように手が動かないのか、手がすべり、細い腸をプツッ!とばかり断ち切る。

「ウーッ……な、なんのッ……!」太いはらわたに短刀をあてがうと、力いっぱい横に切り払います。プツッ!「ウエーッ!アア……アーッ!」たまらず左手で、思わず乳房をふせこみ、押しもみながら仰け反る。断ち切られたはらわたはあたりにうごめき、その血と姿は、目も当てられない始末です。

「ウム……アア」火のような息づかい、「も、もはや……こ、これまで……お藤の方の最期は……ッ」と、短刀を取りなおし、左胸にあてがい、「ウッ!」突き立てる。「アッ!」手元が狂って、刃がアパラに当たって突き立たないのです。「ム……ムネン!」気力がつきて、ぱったり手をついてしまったお藤の方に、
「お方様、介錯を!」思わず叫ぶ家老に顔をあげたお藤の方は、「な、ならぬッ、なりませぬッ!……こ、こうして!」

必死にすわりなおして、力の限りを振り絞り胸を探ると、「エイッ!ウーッ!」突き立て、そのまま俯せに崩れます。「こ、これが、これが……お藤の方……の、サ、サイゴ……見事に……ああ、うれしい!」と切れ切れに口走ると、支え切れず、がっくりとのめり込んだのです。

第二章 両刃追い腹心中
大義の両刃心中

最後の身繕いに時間をかけていた忍に向かって、「忍殿」という瑞江の声——「ハイッ」と応じた忍が立ち上がると、屏風で囲われた部屋の中央にそれぞれ、両端から入ると、向き合って立ちました。
「では!」という瑞江の声に、二人は向き合ったまま、お互いの目を見つめ合って、腰元の正装であの矢がすりの背に高くしめた帯に手をかけると、するすると衣擦れの音をたてながら解き始めたのです。

帯が解かれると、つづいて、扱きと襦袢が次々と脱ぎ落とされ、二人の足元に散っていきます。とうとう最後に、二人は純白の長襦袢とその下には腰巻だけという姿のです。

扱きをするするとゆるめます。瑞江は次第に紅潮していく忍の顔を、忍も瑞江の高ぶった表情を見つめ合って、扱きをゆるめると下に落とし、胸元のはだけるのも構わず腰巻の紐に手をやり、腰巻を手早くひらりと脱ぎ落とすと、忍もそれに従いました。
そして、二人は重々しく頷くと、最後の純白の長襦袢を同時に脱ぎ落としたのです。ふたりは灯の中に生まれながらの姿で向き合ったのです。引き締まってピチピチした瑞江の裸身と、ふっくらと太った忍の裸身が、まるで吸い寄せられるように近づくと、ゆっくり跪き、ちょうど白布の中央でお互いの腕を交わして、ひしと抱き合ったのです。
大柄の瑞江が覆いかぶさるようにして忍の上から唇を重ねます。両眼を閉じて、激しく伸び上がるようにして応ずる忍。忍のひたいに点々と浮いたニキビの跡がいかにも少女の初々しさを感じさせます。

瑞江は、左手で忍の腰をギュッと抱き寄せながら、右手はふっくらと盛り上がった忍の乳房をふせこみ、激しく揉みしだきながら、その先端の乳首を指先でもてあそぶと、見る間に硬直して突き立つ乳首からの感触が全身に流れます。肩で息をしながら唇を外された忍が、喘ぎます。

しかし、いつもの忍のようにその夜の忍は、消極的ではありませんでした。自分も左手をのばすと、すでに高まりのため硬くなっている瑞江の、形のよい胸に手をやると、自分が瑞江から加らえれている愛撫に相応しい物を瑞江に返すように、大きく付き立った瑞江の乳房を弄びながら、しかし瑞江に加えられている愛撫の効果を告白するように、きれきれに微かな喘ぎを漏らすのでした。
両眼をとじたまま瑞江に激しく愛撫される忍の姿を見下ろす瑞江自身も、忍の愛撫を受けて陶然と目を細めているのです。

最後の愛技
ずいぶん長いこと、お互いに唇を重ね合い、互いの胸を愛し合っていたようでした。はっきりとした呻き声を最初に唇から漏らしたのは瑞江の方でした。
「アア……」という喜びの声は、夜のしじまをふるわせるほどでした。俄に瑞江の右手が、粘り着くような具合に、忍の胸から脇腹にすべり下りると、くびれた腰からふとももをたどり、黒黒と茂る忍の中心部に指を滑りこまたのです。一度ハッと硬直した忍の体がゆるむと、わずかに左足をずらせて瑞江の指先を迎え入れたのです。

少女らしい合わせ目を開いた瑞江の指は、溢れ出た液体にとらえられました。腰をふるわせた忍は、自分の左指を一気に瑞江の中心部にあてがうと、やはり、溢れている温かな液体の中に指を埋ずめたのです。

お互いにうずくような快さに腰を波打たせ、激しく唇を吸い合い、一層激しい恍惚に落ちてていきます。

こうした愛撫が行き着く先には、激痛と苦悶の切腹があること、それを避けられない運命と受けとめている二人の心も体も燃え立つばかりでした。

お互いに半身の立位(りつい)の裸身を支え合っていなければ、きっと二人とも白布(はくふ)の上に崩れてしまったことでしょう。片手で腰を抱き合い、片手でお互いの体を愛し合い、何度も頂に上り詰めたり、降りたり、次第に二人とも腰から下が重い疼きに感覚が失われそうになっていたのでした。

どのくらいそうした姿勢で愛撫を続けていたか、二人はもう時間の感覚もなかったのです。何度目かの恍惚感に捕らわれようとした二人の裸身は、もう流れる汗で一面に濡れて光り、この世のものでない妖艶な姿になっていたのです。
そうした二人の耳に突然、遠い、低いけれども紛れもない亥の刻を告げる鐘の音が、静寂を破って重くるしく聞こえてきたのです。
二人は、しかし、お互いを愛撫する手をやめようとしませんでした。二人の心を反応するように、忍が喘ぎながら瑞江に語るかけたのです。
「ああ……瑞江様……ただいま……お方様はお腹に短刀を……」
激しく唇をうばった瑞江が唇を離すと、「忍、忍殿、今、お方様は……さぞ、いさぎよく、お腹を右に、引き回して……ああ、どんなに血が流れ……どんなにお苦しいか……ご無念のご切腹……さぞ、お痛いことでしょう」
「瑞江さま。忍は、お方様がお羨ましい……ああ、さぞ、痛くて……どれほどご満足ことか……」
「忍殿。私ども、今にも苦しい切腹の道が……ああ、せつない……こんな喜びは、瑞江は……アア……本当に、せつない……もうすぐですぞ、忍殿」

「ハハイッ……忍は、もう、はよう……お、お腹を切りとうて……アア……」
二人は、狂ったように一層激しい愛撫に駆り立てられ、抱き合った裸身をのたうちまわらせるのです。

「ああ、もう……お方様は……お美しいお腹を……一文字に……お召しに……さあ、忍殿、私どもも…」
「瑞江様、忍はもう待てませぬ」
「では、二人とも、潔う腹掻き切り、お供をいたしましょう……最初はあれで存分に掻き切り、次にお互いの短刀でお腹を刺し合うのです……」
「覚悟の通りでございます」

最初に瑞江が、震える手を伸ばすと、あの心中仕掛けを取り上げ、忍の手を添えさせると、自分の左下腹、忍の右下腹の迫り出した肌にあてがいます。

口づけが合図 
ヒヤッとする鋼の感触が二人の心を貫きます。二人とも、今は恍惚感の中で身を戦慄かせて向き合っているのです。

「さあ忍殿、最後の……」というと、膝を引き付け合ってお互いの手で刃物を支え、もう一方の手で最後の愛撫を全身に加えるのです。

この愛撫は、大変ぎこちないものになってしまいはした。なぜかというと、二人が何度も恍惚の絶頂を極めるたびに、お互いに腰を波打たせてもだえるので、体を支えることが出来なくなって、互いの体に寄りかかったり、前にのめったりするからでした。二人とも、もう絶頂感を隠そうとしないのです。

「ああ、こ、こんないい気持ちは……ああ忍どの」
「私……わたしも、瑞江様……」
ついに瑞江は、忍の腰に手をままわすと引き寄せ、喘ぎながらも、
「では、忍殿、覚悟はよいか!」
「言うに及びませぬ」

「では、口づけを合図に……」
ぐっとお互いの腰を引き付け合い、二人の左下腹に突っ支い棒のようになっている刃物はその狂暴な爪を隠して、ぐっと二人のお腹の弾力の中に沈んでいます。
「では」「ハッ!」二人がぎゅっと引き金を握ると、「ムッ!」唇がピッタリ合わさります。
ぐぐっとうまく引き金が引き絞られる感触、唇を離した瑞江は、「いざッ!」と叫ぶ「心得ました」最後に一絞りに二人の心が合わさります。
ビーン、ガチッ!鋭い鉄の爆ぜる音。ブシッ!くぐもった物音。「アッ」「アーッ」二人の唇から同時に叫び声が迸ります。鋭い刃は、引き締められたバネの強い力に弾かれて、一気に二人の下腹の膨らみを貫いていました。


刃物はついにその本来の役割を果たし終えて、今は二人の少女の腹を深々と刺し貫いておさめられたのです。

「い、いざッ!引き回して……」
瑞江の上(かみ)ずった声。力いっぱい柄のところを握り締めた二人の手は、引き回そうと力を込めます。しかし、なんといっても、一人で切腹するのでさえ容易でないものを、両側に突き出した刃が両側からそれぞれの少女の腹の弾力をこめて食いこんでいるのですし、手首でこじったり、えぐったりすることもむずかしく、ややもすれば二人の体が離れようとするので、互いの腹を引き付け合わねばなりません。そうするとそのため一層、刃に力がかかって引き回し難くなるのでした。
かねてこうしたことを予想していたから別にひな型をつくり、心中腹の見事な切り方を習っていた奥方の図絵があったのです。

あふれるはらわた
二人は、互いのあいている方の腕を相手の肩へ突っ張るようにして一定の距離をおき、回しながら互いの下腹部の傷口が、いつも正面に向き合っているように腰をひねることを心掛けていたのです。

実際、刃はものすごい切れ味でした。普通の短刀よりずっと刃が薄く出来ているので、切れ味もひとしおでした。

「いざ…ムッ、アッ!」
「アッ、ムッ、アアッ!」
二人が柄を力いっぱい右へ引き回すと、重い腹の抵抗を排してブリッブリット刃が切り進む手応え、燃える激痛、生暖かい血潮が混ざり合って、二人の絡み合うようになった太腿から足に伝わり、白布にしたたります。

「ウッ、アッ、キ、キレル……切れる……」
「ああ……アア、キ、キレます……ああ」
「こ、こんなに……思いのままにキ、キレルとは……瑞江は、う……うれしくて……」

腰をひねりながら、刃が次第に傷口を切り広げます。瑞江の引き締まった腹に、浅く底を見せるヘソと、刃のぐっと深くくびれたヘソがほとんど向き合います。
「ナ、ナンノ……ムッムッ……ウッ」
「ああ、せ、せつない、瑞江……さま……せつなくて……ああ痛い……なんて……こんな痛くて、うれしいなんて……」

忍は喘ぎながら、上ずった声で告白(こくはく)するのです。ブクッと最初にうごめくはらわたが、傷口を押し退けたのは瑞江の脂肪の浅い腹からでした。たちまち、ずるずるっと垂れ下がり、二人の腹の間でぶらんと宙吊づりの姿でその生々しい姿をさらしたのです。

「ああ、瑞江様、お腹より……ついに、はらわたが……ああ、はらわたが……」
「忍、忍殿、その方も、潔う、はらわたを……」
「ハッハイ。アッ、アッ、なんのッ!ウッウッウム……ッ、ま、まだ……忍は、ザ、残念に……なんのッ!」
それはムリのないことでした。脂のついた腹壁の厚い忍の方が、瑞江の引き締まった下腹より、はるかに深く切ることを必要としているからです。
「ああ、なんのッ」腰を引き付け、少しも深く刃を刺し入れようとするけなげな忍。
「ウッ!なんのッ!なんのッ!も、もっと……」
腰を引き付けたのがよかったのか、悶えて傷口を広げたためか、まるではじかれるように突然、傷口いっぱいにあふれた忍のはらわた。一層生々しくおびただしく黄色いものを散りばめたはらわた。
「アッアーッ!ついにッ!瑞江さま……ついに忍も……」
むくむくと傷口から吹き出したはらわたは、ずるずると二人の腹の間にずり下がって、そこを伝って滴る血潮が一層、その場を凄絶な光景に変えています。今は、見ただけでどちらの腹から溢れたはらわたか見きわめつかないほどでした。肩を組み合うように手を伸ばしているので、はらわたは何一つ遮られるものもなく、喜々として溢れ出て、ついに白布の上まで吊り下がり、ぐねぐねとうごめいています。
「ウッアッ、ウアッーんッ」
「い、いざ忍ドノ、ま、まだっ……まだ足らぬ、もっと」
「ハッ……ハイッ、アアアッ、アーッ……ああ」
「もう二寸……」「ああ、せつないッ!瑞江さまッ!もはや……力尽きて……」
「なんの未練な……もう少し、いざッ!」
「ウッウッ、なんのッ!」
どっと脇腹まで引き付けきったのです。瑞江は普通の通り左から右へ、忍は右から左へ、それこそ七寸ほどの見事な切腹でした。
「ああ……」ひざを崩した忍の腹から刃が外れ、忍の腹を今まで切り裂いた刃の半分が、血と脂でにぶく光って、まだ瑞江の手に残されていたのです。肩で大きく息をすると忍と瑞江……さすがに年かさらしく、
「いざっ、忍殿ッ、気力の衰えぬ間に、さ、さいごの刃を……」
「ハッ、ハイッ」
ずずずっとひざで立って、はらわたを引き摺りながら、忍の背後にまわって瑞江は、背後からひっしと忍を抱くように肌を寄せます。
「ウッ、アッ……イ、イザッ」
忍は三方の上の大刀を取り上げます。わななく両手で握り締め、切っ先をヘソのやや下のあたりにあてがいます。
「い、いざ……忍殿……瑞江も、供に手をか、貸しましょうぞ」
左手を脇からちょうど忍の乳房のあたりに回して、しっかと抱きかかえ、右手を大刀にしっかり添えます。三本の手で支えられた大刀、「エッエイッ!アーッ!」忍の絶叫に刃はずぶっと一気に忍の腹深くはらわたを突き上げます。
つづいて瑞江の絶叫は忍の背に突き抜けた刃が一気に瑞江のはらわたも串刺しに突き刺したことを示しているのです。
もう無意識にもがく忍を、力の限り抱き締め、右手で刃を一思いにぐいっと押しつける。
「アーッ!」「アーッ」透明な叫び声が絡み合い二人の全裸の体は重なり合ったまま横向きに倒れます。
深々と忍のはらわたを貫いた大刀の切っ先は、瑞江の背腹に突き抜け、ギラギラと輝き、そこから鮮血がほとばしり溢れて、二人の華々しい最期の飾っていたのです。
第三章 殉愛切腹
6美しい最期を!
さて、最後の申し渡しを受けて部屋に戻った二人が、激しく唇を交わし終えると、「これで本望でございます」と萩乃が夢見るような表情でうっとりと呟くのを黙って頷く梢。

「ところで萩乃殿、その方にも話しておきたいのですが、私どもの切腹の詳細について、お年寄りの、いね殿にお願いしたいと思っています。ご家老のお達しによれば、私どもの切腹は、四日後の正午、奥の広間の前庭とのこと、立ち会いは、おもだった家臣、腰元の方々にしていただくようお願いする所在です。女子なれど、いえそのゆえに、私どもの切腹は、今まで行われたどんな切腹より美しく潔いものにしなければなりませぬ。あくまで美しく潔いよう、詳細に考えねばなりませぬ。そう日時もないゆえ、立派に美しくお腹の切れるよう稽古に励みましょう」

「ハイッ!」
「おお、それから、お北の方様より、私どもに最後の舞をご所望とのこと、見事に舞いおさめねばなりますまい。゛乱菊゛を舞い納めましょうぞ」
「心得ましてござりまする」
二人が舞についても、お北の方様から大変ご愛顧があったことと、四日間の空白が、若い娘にとっていかに自分で申し出たにせよ、自らの手で命を捨てることへの執着(しゅうちゃく)にならないとは言えないので、舞に励むことによって、時間の空白を与えないというお方の心づかいだったようでした。しかし、昼間の二人と夜の二人は、まったく信じがたい断層をもっていたのでした。

さて、その夜、二人は黒ずんだ柄の竹光を三方に、二人の切腹する前庭に見たてた部屋の中央の布団(ふとん)の上で半ば向き合って正座すると、手早く扱きをゆるめ、腰骨(こしぼね)のしたにずらすと、懷ろに両手を入れ、一気にもろ肌を押し脱いだのです。

「ではまず、その方から」
梢の声に、萩乃は右手を伸ばして短刀を取り上げ、左手で三方をさっと後にまわし、腰の下へ、厳しい目でじっと見つめる梢。ゆっくり下腹を押し揉む萩乃に、
「もっと、手のひらを広げるように!さあ短刀を。いつものように短刀は腹から二寸……」
「ウッ!」
気合いも激しく突き立てる萩乃に、
「萩乃殿、その方は体が前にのめりすぎます。それではお腹の傷口を立ち合いの方々の目から隠してしまいます。もっと背筋を起こして!」
「ハイッ」

“いざ右へ。なるべくゆっくりと……苦しみを長引かせるのです……こうして、ゆっくり……そうじゃ、このあたりまで引き回せば、はらわたも現れるはず、そうじゃ、右へ……もっと右へ……存分です……いざ、はらわたを引き出して……”

くっきりと赤い跡が残る萩乃のふくよかな下腹に左手をのびし、はらわたをまさぐるしぐさ。
「そうです。いざ断腸を…うむ、短刀にはらわたを巻き付け、刃を斜め上に引き抜くのです。そして、いざ、とどめの刃を」
まるで、萩乃の女性の茂みが見えるくらい、ずっと下まで左手で扱きを押し遣り、右手の短刀を上向きに、「エイッ!」と突き立てる仕草。
「さあ、そのまま膝で躙り寄って、互いの短刀でお互いのお腹を存分にえぐり合うのです」
「心得ました」
「では、今度は二人で共に…」
二人の裸身が薄暗がりの中で燃えるようです。
「よ、よいか、こうして右まで引き付けたら……何時ものように、腹わたを……」
「心得ました」
「とどめはッ!」と肌に深い窪みをつくるほど力一杯擬刀を押し当てている二人のお腹に、くっきりと赤い跡がのこります」
「こうして抜き取って、力一杯突き立て……女のたましい貫くのじゃ!」
ああ、下腹の女性の茂みの見えるほどの下腹に力一杯叩き付けるように突き立てると刃を押さえたまま、膝で躙り寄った二人、互いの刃に手をかけ、互いの刃を力一杯腹深く刺し抉る仕草。
「うむ……もっと……」
「ああ、せつのうございます……」
ひしと抱き合うと、二人の裸身は崩れるように敷布(しきふ)の上に落ちます。そのまま覆い被さるように、唇をむさぼり合う二人。もどかしげに梢の手が萩乃のしごきを探ってほどくと、自らのしごきも取り去り、二人は一糸まとわない姿で肌を合わせあうのでした。
「ああ、萩乃……このお腹の、なんと柔らかくてふくよかなこと……ああ、美しい……この美しいお腹を存分に掻き切る……どんなに痛かろう、苦しかろう…そなたの苦しむさまが目の前に浮かぶようです……ああ、このお腹のこのあたり……こんな柔らかな……お腹を切り……はらわたを引き出す……このお腹の肉がすっかりさらけ出される……あ……」
「こ、梢……さま……萩乃は……気が……遠くなりそう……あんまり嬉しくて……うれしくて……梢……さま……のお腹……お願い!見させて…見させて下さいませ……」
ほの白く浮かぶ裸身がスックと立ち上がり、その前に跪いた萩乃は太腿を抱くと梢のふくよかなお腹に唇を押し当てたのです。
「アッ!ウムーッ!」切なげに悶える梢。
「ああ、このお腹を、このお腹をめされる……この内の物が、萩は見たい・見たい、見たくて……ああ、あんて悩ましい」
上ずった譫言(うわごと)のような、せつせつな声をあげると、所構わず下腹に唇を押し当てる萩乃。「アア……」と力が抜けて、ずるずると膝をついた梢は、「かわいい」と叫び、萩乃を抱き締め、その女性らしい中心部に指を滑り込ませたのです。

「ア……」全身を引き攣らせる萩乃。しかし、彼女の手も大胆に梢の体を攻め苛み(さいなみ)ます。
「アア…セ、せっぷく……」
「ああ、なんて……」
二人は、互いの体の悶えに自らが腹掻き切って苦痛に悶えるさまを見いだして、一層激しく燃え立つのでした。
固めの契り

二人の裸身が激しく抱き合って、情欲の炎がパッと点(とも)されたので。

「ああ、愛しい」
「うれしいッ!」
もう、切れ切れな言葉のかずかず。
「ああ、萩乃の、この美しいお腹が……明日は、切り裂かれる」
「ああ、梢さま……梢さま……萩乃は、どうもなりませぬ」
激しくも連れ合って互いの体を愛し合う二人。ずいぶん長い愛情の果てに、
「よ、よいか……萩乃……」
「あ……も、もう、存分に……存分に!」
いつの間にか二人は、あの器具を手に取っていました。すでに互いに溢れ出て濡れそぼっている中心部。上から伸し掛かるようにして悶える梢。

「ああ……も、もう……耐えられぬ」
「ハ、ハイ。アア、も、もう……」
「むっ!」
「ウッム!」



覚悟の切腹

明るい春の豊かな日差し日差しの中で舞う二人の美少女に、皆は、これからの出来事を思い浮かべる間もなく、二人の白い花のような舞に引き込まれていったのです。皆を魅了した二人が、ゆっくりと舞いおさめると、再び白扇を前に深く一礼するまで、まるで酔ったように見つめていたのです。

舞いおさめた二人が礼を終わると、背後の白幕(しろまく)が二人の腰元の手でするすると左右(さゆう)に引き分けられました。
ああ、そここそ、二人の切腹の場だったのです。コの字型に白幕で囲まれた中央に、白布に包まれた二畳のたたみが敷かれ、その上に短刀が二ふり、三方の上で冷たく光ったいました。切腹の座の周囲に白砂(しらす)が敷かれた白一色(しろいっしょく)の中に、おりから満開をこえた桜が斜めに枝をさしかけ、散り掛かる花びらが、麗らかな春の日の中をしきりに舞っていました。

それは、若々しい二人が命を絶つに相応しい光景だったのです。ゆっくりと足をはこんだ二人が、左右から切腹の座に足を進めたのです。
右手に梢、左手に萩乃がゆっくりと袴のひだを気にして、整えつつ、ピタリと正座します。息をのむ皆の前で、二人はゆっくりと、優雅ともいえる身のこなしで袴の腰紐に手を掛けたのです。存分、下まで押し下げた袴を付け直すと、ふところに手を差し込んだ二人は、肩の聳やかすようにしていましたが、明らかに恥じらいを含んだ上気した顔を伏せ気味に、それでもきっぱりと唇を結んだと見る間に、パッと、もろ肌を押し脱いだのです。
「アアッ!」という驚きの叫びが、居並ぶ人々の間から沸き上がったのも無理はありません。多分、切腹といっても、肌をあらわすなぞということはなく、着衣(ちゃくい)の上が、あるいはさらしを巻いた上から切るものと思っていた人々の前に、二人の輝くような素肌が、ほとんど全裸といっていいほどの大胆さで現れたからです。しかも、春の昼の日差しの下で見る二人の裸身の美しさは、口に喩えられないほどでした。
居並ぶ人々にとっても、おそらく、こんな豊かな日差しの下で若い年頃の娘が裸身を人目も憚らずさらした姿を見たことのある者はいなかったはずです。まして、当時の厳しい作法で、若い娘が人前で肌をさらすなぞ、絶えてないことだったからです。
でも、誰一人として、それを、はしたないと思った者はありませんでした。皆、そのあまりの美しさに、すっかり驚嘆してしまったのです。二人のしなやかな裸身は、日差しの下で、まるで輝くようでした。
体つきは二人とも大層(たいそう)似ていました。ほっそりとしたうなじと、しなやかな体つきは共通でしたが、よく見ると、まったく似ていないもののようにも見えてきたのです。

浅黒いスベスベの肌の梢は、気性の勝ったキリッとした美貌が、とてもよく肌の色と釣り合っていました。スンナリと伸びた腕、広い肩、腕には半球型の盛り上がりが形よく張り、やや大きめの、濃く色付いたかさをつけた乳首が硬くなってツンと迫り出していました。少しくぼんだ鳩尾から浅い正中線がヘソまで縦に走り、底の見える浅い形のよいヘソから下のふくよかなせり出しが袴の下に絞り込まれていたのです。
一方の萩乃は、それこそ雪のように真っ白な肌が、彼女の清純さを一層引き立て、どこかあどけなさを見せていました。しなやかな体は、梢と同じですが、盛り上がった胸には、桃色の乳首がボチンと愛らしく、浅い正中線の先に小さい深い丸いヘソがくびれ、それから下の盛り上がりは、梢よりやや豊満な感じでした。でも、恥じらいのためか、真っ白な肌に血の気がさして、けむるようなyuにかすんでいるところは、梢とは別な美しさを感じさせる裸身でした。

春光に輝く裸身
ほとんど呆気に取られて見守る人々の前で、袴ぎわまでぎゅっと白衣を押しやった二人は、右手を伸ばして、キラッと春光(しゅんこう)をかえす短刀を取り上げると、右手の白布にあてがい、刃をかえしてそこに点々と散っている血潮の乾いた(かわいた)跡をたしかめ、燃える思いを目配せに託します。
二人とも一瞬ためらいの後に、刃にきりきりと白布を巻き付けると、左手を伸ばして三方を掬い上げて、さっと腰の下に差し入れて中腰の姿勢になります。右手の短刀が、ふくよかな左太腿の付け根近い膨らみを狙います。やや開いた左手が、悩ましげに美しい肌を波立たせながら、胸から下腹を静かに辿ります。

乗り出すようにして物音一つない人々、二人の上には春の日が燦燦と降り注ぎ、これから突き刺される美貌の二人のふくよかなお腹の膨らみを微かに血管が透けて見えるくらいまざまざと照らし、花嵐が二人を包むようにひらひらと舞い散ります。

ああ、何という華やかな美しさでしょう。
左手が腰にもどる。息をおおきくつめる……さっと右手が……キラッ!刃が春光を返す。
「ブスッ!」「ブスッ!」「アアッ!」「アアッ!」と低い叫び声。
ああ、とうとう美しい二人は、我とわが腹に生娘の血で彩った短刀を突き刺していったのです。刃の輝きが完全に腹中に没して、拳が腹に当たるほど丸やかなふくらみの片隅に深く突き入れられた短刀。ああ、梢の短刀の周囲から、むくむくと鮮血が沸き上がる。皆は、自分の手を握りしめ、見ていることが信じられない様子なのです。
ぐっと背筋を伸ばした二人の手が、短刀に力を加えます。ぎりぎりっと刃が動くと、そこに赤い一条の線が現れ、するすると鮮血がお腹の丸い肉線を辿る。
「アッ……アッ…アッ」
「アッ、アアアッ、アーッ……」
じりじりと赤い線が右へ、「アッアッアッアッ……」「アーッ」必死の稽古のゆえか、二人はまだ些かの乱れも見せず、刃がじわじわと、かなりの早さで右へ進んでいきます。些かも隠す所なく肌を裂く刃の動きが人目にさらされ、わずかにのぞく白刃が血の中で動くと、ブツッと肌の切れる低い物音。抑えかねた「アッアッ!」という叫び。やや仰向いて半眼に両眼をとじ、深い皺を眉間(みけん)に刻んで恍惚の表情でじりじりと腹を切り裂く萩乃。空を見詰め唇を噛む梢。ほとんど息にヘソの下まで掻き切ります。
しかし、次第に息が荒立ち、肩が波打つ悩ましさ。ぎゅっと一かき一かき掻き切っていく二人。
「ア、ア、ア、アウッ!」
「アアアア……」
ああ、ついに梢の左腹の血の中に、桃色の膨らみがはみ出します。膝のあたりまで血が染んで、なお、じわじわと広がっていく血潮は、白布にそれぞれ不規則な模様を描いていきます。
「ウッウッウッ、アア」と梢。高い「ア、ア、ア、ア、アーッ」と叫ぶように呻く萩乃の声が、あたりのしじまを破ります。
ぐっぐっと潔くも右下腹まで引き付け切った二人。「ハッ、ハッ」と荒い息づかい。しかしあの必死の稽古が二人を確かな切腹へ導いているのです。ぐっと引き付け切った二人は短刀を抜くと、「アウッ!」と呻きざまに、刃を左手にもどして、ヘソの右手二寸ぐらいの所にさしにいれ、「ウウッ!」「アーッ!」ズブズブッと三寸ほどなぞります。
深く腹が上下に笑み割れ、血と共に丸く割れた傷口からぶくぶくと桃色のはらわたが押し出される。「ウッ……」「アウッ!」握り締め、ずるずると引き出す。血をはじいて、ぶるぶると弾んで飛び出すはらわたが長々と膝の上に横たわる。
「ウッ!」「アッ!」二度、三度、四度と、はらわたが波を打ってたぐり出され、すでに白布の上までずり落ちて、うごめき横たわる。
血みどろのはらわた
さすがに苦しいのでしょう、「い……いざッ!萩乃殿ッ!」「ハ、ハイッ!」「ウーッ」「アーッ」傷口にどっぷりと左手首まで差し入れる。のけぞり、真っ白い歯並みを見せて喘ぐ萩乃。背を竦ませ(すくませ)全身を戦慄かせ、左手で腹中をまさぐる梢。「アッ、ウーッ!」と叫ぶと、かばっと太い腸か、何かびらびらの膜のような物や黄色や赤や青やに彩られたうす桃色のぐねぐねした姿で、ぶくっと傷口に現れ、血みどろの左手に吊られて、ずるずると体外に引き出されます。

「い、いざッ!萩乃殿ッ!」
「ハ、ハッ!」
同じように腸をまさぐり、苦痛のあまり身を竦ませて仰け反る萩乃。覚悟したように唇を噛みしめると、のけぞりざまに「ウーン」と引きずり出します。
「ア、 アアーッ」
「み、みごとッ!」
太い腸を引き出した萩乃は、少し気がゆるんだのか、うつむいて荒い息づかいで肩が大きく波打ちます。
「さ……さあ……萩乃ドノ……と、共に、いま一度……」
「ア……アア、ハ……ハイッ!」
「ウッ、ウーッ、なんのッ!」
「アーッ、アーッ」

もがく萩乃。必死の気力で「アウーッ!」再び、はらわたを引き出します。
花吹雪の中で、ふくよかな下腹をしたたかに掻き切った美少女二人が、はらわたを引き出し、苦痛に崩れようとする体を必死に支えている姿は、あまり凄絶で、潔かったのです。

白布の上にうねうねと横たわる夥しいはらわたを伝って鮮血が広がります。あまりのことに気を失った腰元もいたと聞きます。ほかの人たちも、血に酔って呆然と、なすところもないありさまでした。

「ウッ……ウーッ!」「ア、ア、アア……」
左の手のひらで乳房を押し揉んで耐える萩乃の健気さ。しばらく二人は、自らの演じた血の饗宴の中で、じっと苦痛に耐えている様子でした。
「い、いざッ!萩……乃殿ッ!」
ぎらっと血と脂で光る刃を、何を思ったか袴の上から右太腿のうえからぶツ!と突き立てる。「アウーッ!」「ア……」痛みに全身をふるわせる二人。
「いざッ、遅れるでない!」
「心得ました」
短刀を握り直し、なんと思ったか、ぐねぐねのはらわたを刃に巻き付けると、「エイッ!」「ウム!」と一声、ブスッと断ち切る。「キエーッ」「ウエーッ」たまぎる絶叫。主を失った腸が体から切り離されて、白布の上にごちゃごちゃと横たわります。
「アッ、うッ、アッ!」
「ハッハッハッ!」
と荒い吐息。太腿を刺した苦痛で断腸の苦痛に耐えようとしたのでしょう。しかし、いくら気丈でも若い娘、苦痛と出血に目が眩むように、がっくりと俯いて両手をつく萩乃。梢も苦痛に耐えかねたように乳房を揉みしだいて身を悶えるのです。
「あ……も、もはや……いざ、さ、最後のとどめの刃」「ハイッ……」
出血のために力が入らない萩乃は、億劫そう(おっくうそう)にゆっくりと、しかし気力を振り絞って裸身を据え直すと、血みどろの刃を取り上げ、袴の正面をぐいっと押し遣りざまに、「エエイッ!アッ……な、ならぬ……なんのッ……エエイッ!ウエーッ」ブスッと下腹に突き立てられた刃が、女性らしい臓器をを刺し貫いたのでしょう、「ウ、ウーン!」刃に両手を掛けて仰け反る姿。
梢も、短刀を取り上げると、「ウウーッ」グサッといっぱいに突き立てて仰け反ります。

花吹雪の中
「い……いざ……」
「ハ、ハイッ!あ……ム、ムネン……体がう、うごかない」
膝で血の海を躙り寄ろうとする二人。右手で短刀が抜けないように押し込みつつ、膝でにじり寄る苦しさは大変なものなのでしょう。「ア……ウッ!」必死の気力で梢が萩乃の傍らににじりよると、寄り添ってぐっと肩を抱き寄せ合うと、互いの短刀に互いの手をかけます。

「い、いざッ」
「こ、こずえさまッ!」
互いの短刀を深々と腹中に突き入れる。「アッ!アッ!」「ウーッ」抱き合って仰け反る二人。互いの下腹深く、女性の中心部の奥深く女性らしい臓器がズブズブと貫かれる有様。脂汗にまみれた裸身と互いに白いきれいな歯並みを見せて激しく喘ぐ二人。

ついに梢の一突きが萩乃のどこか血管を断ち切ったのでしょう、どっと溢れる血潮があたりにほとばしると、「ウッ、ウーン」と全身を硬直させ、ドッと梢の膝の上に身を埋めます。
梢は激しく右手で「ウーッ」と激しい一突きを自らの下腹部に覆い被さるように萩乃の上に倒れ伏したのでした。

明るい陽光の下で一頻り(ひとしきり)散り急ぐ花吹雪の中で、凜凜しく激しい美貌の二人が折り重なって見事に切腹し果てたのです。
二人の華々しく凄絶な切腹を目の当たりにして、誰一人としてしばらく席を立つ者もないありさまでした。

二人の死は、お家のため、お城のためでもなくて、自らの熱情をかけた切腹に、壮烈にも美しく殉じたことを知る人はいないのです。


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